間もなく卒園を迎える息子。
年少で入園する園を選ぶ時、9つ見に行って、説明会にも行って、
イベントにも足を運んで、迷いに迷って今の幼稚園に決めました。
年少は泣くこと嫌がること一切なく行っていましたが、
年中でたまに嫌がるようになり、
年長からはほぼ毎日行くのを渋っていました。
そして年長の3学期に入って、泣き叫ぶほど嫌がる毎日になりました。
息子には「なんでこの幼稚園にしたの?」と言われ続け、
他の幼稚園にしていたら…と思うこともあったけれど、
今改めて、3年前に戻ったらどこを選ぶかと考えると、
やはりここで良かったようにも思う。
これから選ぶ方の参考になるように、
今幼稚園選びについて思うことを書きたいと思います。
<選ぶ時に考えたこと>
1.園の雰囲気&方針
● 説明会や見学を通じて各園が何を重視しているかの情報を得ることができた。私的には「教育重視」か「遊び重視」かのどちらかに振り分けられると思っていて、幼児期にはいわゆる「勉強」より思い切り遊んで欲しいという思いがあったので、遊ぶことを何より大切にしている園にした。
⇒ 説明会で感じたとおり、選んだ園は遊びを重視していて、子供は沢山の遊びを通じて成長したと感じる。この点では入園時の希望のとおりの園生活だったので良かった。
● 見学に行った時や電話で問い合わせた時の先生方の対応や雰囲気にも意識を向けていた。気持ち良い挨拶をしてくれるか、園児とどのように接しているか、先生方同士の関係はどうか、各先生の様子(明るく楽しそうに働いているか、気持ちに余裕を持っていそうか)等を見ていた。説明会がバタバタした雰囲気で落ち着かない園、先生方の表情が穏やかでない園、園長含め若い先生しかいない園、電話の受け答えが今いちな園は、マイナス要素として検討した。最終的に選んだのは説明会のプレゼンテーションが素晴らしく、問い合わせの際どの先生に聞いても受け答えがしっかりしていて、先生方の雰囲気が穏やかだと感じた園だった。
⇒ 大学附属の園ということもあり、説明会を通じて「方針がしっかりしている」「園に関わるスタッフ全員がしっかりと子供のことを考えて日々取り組んでいる」と感じたとおり、通園している間常に、今子供たちが何に取り組んでいるのか、日々どんな成長をしているのか等わかる園だった。どんな時もどの先生方に聞いても真摯に対応してくださり安心できたし、この点でもこの園にして良かった。
● 園舎や園庭(設備の状況)もやはり選ぶ際には見ていた。設備が優れているとか、新しいというよりも、園舎や園庭がきれいに保たれているか、きちんと整理整頓されているか、をポイントにしていた。園庭の隅にごちゃごちゃとモノが置きっぱなしにしてあった園もあった(既に他の要素でこの園は選択肢から外していたが、もちろんこの点もマイナスとした)。また子供には思い切り遊びを楽しんで欲しい!と思っていたので、園庭が広いところが希望だった。最終的には2つの園で迷っていたが、園庭が広いことが、最終決断に繋がる大きな1つのポイントになった。
⇒ 選んだ園は見た中で断トツに園庭が広かったが、隣にさらに広いグラウンドがあって使える状況だった。運動会や凧揚げ、雪遊びなど広々としたスペースで思い切りできるのは良かったと思うが、園庭の広さは、子供の人数に応じて十分遊べるスペースであれば、特別広くなくても良いように今は思う。
2.昼食
● 見学した中で全給食だったのが1つ、全お弁当だったのが1つで、他は全部週3日給食、週2日お弁当だった。給食も、お弁当のところ、園内で作っているところ、週1日はパンのところ等多少違いがあった。もちろん美味しく温かい給食が毎日の園が理想だったが、私の中でそれは最優先事項ではなかった。ただ全お弁当のところは、それを除けばその園が良いということになっても、最終的に迷う要素にはなったと思う(それ以外の点でその園は選択肢から外れた)。マクロビ食で全給食という園があり、試食した時にとても美味しかったが、食を大切に考えている私でもそれで選ぶことにはならなかった。改めて振り返ると、昼食についてはチェックしていたが、選択する上での重要度としては、私的には低かった。多少の良い悪いはあっても、ものすごく悪いというところはなかったからだと思う。選んだ園は、週3日給食、週2日お弁当で、給食は全部お米だけれども外部発注のお弁当型の給食(月1回温かいカレー)だった。
⇒ 入園前は好き嫌いなどほぼなかった息子だが、入園後は好き嫌いがかなりできた。そして年少、年中は殆ど給食を食べず、先生も心配するほどだった。年長になり少し食べるようになったが、給食嫌いは変わらない。息子は「不味いから」「嫌いなものが出るから」と言っている。ただカレーの日はおかわりするくらい食べてくる。最近は前より食べるようになったから良いが、他の、温かく美味しい給食だったら子供の好き嫌いや食生活も良い方向に変化していたかもしれない…とは思う。まぁ小学校は全給食なので、少しずつ変わっていくことに期待しよう。給食を通じて、(家では食べない)新たな「好きな食べ物」が増えたことも多々あったので、案外大事だと思った。お弁当は、仕事をしていたのもあって週2日でも負担ではあった。全給食の方が絶対楽だが、幼稚園の先生から「子供は給食よりお弁当の方が好き」とも聞いたので、子供にとっては給食とお弁当のミックスが良いかもしれない。
3.通園距離
多少遠くても、バス等あって通えるなら良いと思っていた。選んだ園は遠くてバス通園だったが、バス停が自宅から近かったので問題視していなかった。実際の距離は子乗せ電動自転車で片道20分だった。見学に行った園の中で「幼稚園は自宅に近いのが望ましいから遠い人はお断り」というところもあった。
⇒ やはり近い方が望ましい!と今は思う。バス通園だったが、バスが運行しない日があったり、懇談会や面談、園グッズ購入の際の支払い等、何かと幼稚園に行く機会が多く、私が行く場合はもちろん園バスには乗れないので自転車か市バスで足を運ばなくてはならず、
雨の場合市バスのバス停から15分徒歩で片道30分以上でそれなりに大変だった。また園で描いた絵を運ぶとか、使用した竹馬を運ぶとか…そういうのも車がなく距離がある私にはそれなりに負担だった。ただ、それでも3年通園することは可能ではある。思ったよりも距離が響いたな…とは思っていて、仕事とか園に行く頻度を考えて、負担がかかりすぎない範囲で選ぶのが良いと思う。あとバス通園だと、送迎の際に他の保護者の方と会う機会も園の先生と話す機会も減るので、子供の様子に関する情報が入りにくいし他の保護者の方との交流が生まれにくいというのも多少はマイナスかもしれない。私は実際、時々幼稚園に送迎に行っても、周りで楽しそうに話すママさんたちに加わることはない。1年で6回くらいあるクラス別懇談会で顔見知りの方に挨拶する程度であるし、若干話に加わりづらい。そういう点が気になるなら、バス通園でない方法で通える方が望ましいかもしれない。
4.預かり保育
入園時には週3日10~17時まで仕事をしていたので、預かり保育の時間や料金、長期休暇期間中の預かり保育の制度が整っている園が必要だった。選んだ園は通常18時まで預かり保育があり、料金も負担は大きくはなく、長期期間中も預かり保育ありだったので、保育園との差はあまりないと思っていた。
⇒ やはり幼稚園は保育園に比べると、制約が多い(仕事を選ぶ)と思った。幼稚園のイベントに関わり預かり保育が休みの日が続いたり(例えば運動会の前日など)、お盆や年末年始は預かり保育がない期間が1週間以上あるので、家族のサポートが得られないなら母親が普通にフルタイム勤務しながら通わせるのは難しいと思った。なんだかんだ私は、幼稚園の突然の休園や午前保育への変更&預かり保育の中止に対応でき、且つ懇談会やイベントへの参加ができる仕事を選ぶしかなかった。まぁでも振り返ると、それができたのだから、子供と関わることを優先できた幼稚園で良かったかもしれない。私は子供の頃保育園で、幼稚園に行く子たちを羨ましく思っていた記憶があり、息子が幼稚園というのはなんだか嬉しい、笑。
5.子供の個性
何を基準に園を選べば良いか?という点について調べていた時、「子供の個性に合う園」という情報をネットで結構見たように思う。それが最も重要視すべき点ではないかと感じた私は、最後決断をする際にこの点をものすごく考えていた。特に2つの園で、以下の違いにおいて、どちらが子供に合うだろうか…と悩んでいた。
大規模 v.s. 小規模
縦割り保育 v.s. 同年児保育
息子には兄弟がいないから、縦割り保育は魅力的だな…とか、小規模の方か目が行き届いて安心ではあるけれど息子は人見知りせず誰とでも話すタイプだから大規模でも問題ないかな、大規模の方が沢山の個性と触れ合えるしなぁ…息子は早生まれだから縦割り保育の方がいいかな…など。最終的には大規模+同年児保育の園を選んだけれど、年長になり幼稚園を激しく嫌がるようになった息子、寂しがりやの息子には小規模で先生の目が行き届く園の方が良かったのかもしれないと思うことはある。でも今は人の好き嫌いが激しいから、小規模園だったら、気の合う友達がいなかったらもっと孤立していたかもしれない。息子は年長は嫌がっているけれども、預かり保育の縦割り保育は楽しんでいるから、異年齢保育の方が合っていたかもしれない。同年齢・異年齢はどちらとも大切な関わり合いではある。結局のところ、どちらを選んでも一長一短だったかもしれない。ただ強く思うのは、子供の個性で選ぶなんて無理!ということ。3歳の頃感じていた子供の個性は、今のそれとは大きく異なっているもの!入園後息子の多くのことが変化しました。だから2,3歳で思う個性なんてあまりあてにならないのでは?と私は思います。
6.制服の有無
見に行った幼稚園は1つを除き全て制服ありでした。
通園してみて、制服ありはやっぱり楽でした!
だからもし、同じくらい良い2つの園で、制服の有無で迷っている方がいたら、
制服のが楽です、多分。
7.園外保育の有無
遊びを重視していた私は、園外保育が多様で充実している方が良いと思っていました。選んだ園はそれなりに園外保育を取り入れている印象を受け、その点も良いと思って選びました。
⇒ 結果的にはコロナで年中~年長はその殆どが中止になってしまいました。ただ、息子は園外保育を特別楽しんでいた様子はなく(もちろん楽しんではいましたが)、園内の様々な取り組み(豆まき、焼き芋、餅つき等)で十分楽しそうだったので、園内でも子供が楽しめる取り組みを沢山企画してくれるような園であれば、園外はさほど重要ではないかも、と今は思います。
私なりに真剣に考えて、息子のためを思って選んだ幼稚園でしたが、
私が最も望んだ「息子が楽しく通ってくれる」は100%は実現しませんでした。
息子が泣き叫んで行くのを嫌がる日が続いた時、
幼稚園選びについて後悔して悲しい気持ちになったこともありました。
でも今少し落ち着いてきて、改めて書いて考えてみると、
やはりこの園で良かったのではないかと思うのです。
どこを選んでも、100%満足にはならないかもしれないからです。
100%満足だったら素晴らしいけれど、
そうでないこともあるよね、と思います。
だから真剣に考えて、子供のために、自分の負担になりすぎない範囲で選べば、
それで良いと思います。
最後にもう1つ。
年少の時、園庭の遊具から落ちて目の上をパックリ切る怪我をしました。
その時の園の対応は素晴らしく安心できるものだったけれども、
年少~年中はそれ以外にも怪我をすることが多くて、
その全てが「見ていない間」のことだったので、
不安で心配に思っていた時期もありました。
大規模園だからなのではないか、と。
幸い大事には至らなかったけれど、紙一重で結果は変わりうると考えると、
やはり子供への目が行き届く環境というのは何より大事なのかもしれません。
あとで謝られても、身体は元には戻らないから…
…とはいっても、どこの園でも100%常に目が行き届くというのは無理でしょう。
だから何を、どの程度を基準にするのか…は個々人によると思います。
健康で元気に園生活が送れることが最も大切と思うと、
様々な不安と葛藤を抱えながら幼稚園で過ごしている時間があったとしても、
それはそれで息子の貴重な経験になるし、
息子が生きているならそれで充分ですよね。
息子の笑顔を見られる今があって幸せです。
無事卒園できたら「これで良かった、ありがとう」です。
皆さまなりのベストな園を選んでくださいね。